宿泊施設業界の課題は、チェックイン・チェックアウト時の混雑です。人手やコストをかければ解決するかもしれませんが、限界はあります。
そうした宿泊施設業界の課題を解決するのが、無人チェックインシステムの「AdvaNceD IoT スマートチェックイン for カードロック」です。
「AdvaNceD IoT スマートチェックイン for カードロック」は、ただ、単に開発サイドの考えだけでシステムを作るのではなく、宿泊施設様や宿泊客様のお声を聞き、改善に努めています。
インタビューライターが株式会社デバイスエージェンシー 代表の田中実氏にホテルエース盛岡様に導入した事例を中心にお話を伺いました。
インタビューライター●大橋博之
https://garamon.jp.org
便利に簡単にチェックインができるよう、「AdvaNceD IoT スマートチェックイン for カードロック」の機能を向上させる
客室はシリンダー錠で、鍵をプラスチックの棒に付けた状態で運用している宿泊施設様は多いと思います。そのような宿泊施設様で無人チェックインを導入するには、どうすればよいのですか?
確かに、無人チェックインが増えましたが、シリンダー錠をそのまま使い続けるという選択をしている宿泊施設様も多いようです。なぜなら、シリンダー錠からスマートロックに交換するとなると膨大な費用がかかるからです。ただし、なかにはお客様と接客したいから、あえて無人化しないという宿泊施設様もあります。そのような宿泊施設様から弊社に、既存のシリンダー錠をそのまま使い続けるけれど、清算手続きだけを自動化したいというご要望がありました。
お客様と接客したいというのは、どういうことでしょうか?
老舗の温泉旅館のような宿泊施設様は、心のこもった接客を大切にされています。しかし、無人チェックインにしてしまうとお客様とコミュニケーションを取る手段がなくなってしまいます。お客様とは何らかの会話をしたいというご希望がある宿泊施設様はプラスチックの棒に鍵が付いたもので運用しています。
清算手続きだけを自動化するというのは?
フロントにお客様の行列ができてしまうと、その行列を捌くだけになってしまい、心のこもった接客もできません。なので、チェックインや清算は機械で処理し、その後にお客様と鍵だけ受け渡しをするスタイルにすれば、フロントの混雑も改善でき、お客様とのコミュニケーションも取れますし、鍵を交換しなくともよくなります。
そうした施設が多いため、「AdvaNceD IoT スマートチェックイン for カードロック」では、カードキーを発行するのではなく、お客様のお名前と部屋番号が印字されたチェックイン完了票を発行します。お客様はそのチェックイン完了票をフロントに持って行くと、鍵を受け取ることができます。
チェックアウトするときには、鍵のプラスチックの棒に付いたQRコードを「AdvaNceD IoT スマートチェックイン for カードロック」にかざすと部屋番号が特定され、清算の必要があれば清算するとチェックアウト完了票がプリントされます。鍵とチェックアウト完了票を持ってフロントに行くと、チェックアウトが完了します。
なるほど、それは便利ですね。
中には、鍵を交換せずに、チェックイン手続きをやりたいという宿泊施設様もありました。
あるゲストハウス様は今まで通りの鍵で運用したいとのことでした。また、部屋数も20くらいとそれほど多くはないので、フロントに従業員を置きたくないとのことでした。そうした宿泊施設様の声を聞いて、「AdvaNceD IoTスマートチェックイン with キーボックス」を開発しました。これは、チェックインが完了するとキーボックスが開き、そこから鍵を取り出すことができるというものです。
他にもプラスチックの棒に鍵が付いたもので対応した事例はありますか?
リゾート琉球様が経営するホテルリゾートイン石垣島様は、マンションのような施設で、部屋数は30室くらい。フロントに従業員を置くのはコストが見合わないため、常駐していません。
施設は内廊下ではなく、外廊下です。海が近いため、塩害があることからお部屋の入口にカードロックが取り付けられず、シリンダー式の鍵を使っています。ちなみに、塩害のためにそのシリンダー式の鍵も数年に一度、交換しないと錆びて使えなくなるそうです。そのため、プラスチックの棒に鍵が付いたもので運用しています。
ホテルの鍵を変えるわけにはいかないし、塩害でキーカードが使えないことから、キーボックスと連動するシステムを探していて、弊社に問い合わせをいただきました。
そのようなご要望に対して「AdvaNceD IoTスマートチェックイン with キーボックス」をカスタマイズしました。チェックインが完了すると、側に設置しているキーボックスが開き、入っているお部屋の鍵で、お客様はお部屋を開け、入るというスタイルです。
2023年4月から導入していただいていますが、6月頃に施設担当者に話を聞くと、「問題なく運用できている」とのことでした。基本的にはほぼ無人で行えているそうです。
どのような特徴がありますか?
民泊などは予約時に決済済みのところがほとんどですが、ホテルでは現地払いも多くあります。そのため、クレジットカードやPayPay、現金で支払いできるようにする必要もあります。
また、お客様は自分の住所を入力する必要があるのですが、自分のスマホなら住所を入力するのはあまり手間ではなくとも、初めて使うタブレットでは簡単にはできません。
そのため、事前にスマートフォンでURLを開くとそこに入力できるスマホチェックインにしています。入力が完了するとQRコードが出てくるので、そのQRコードを保存しておき、ホテルに着いたら「AdvaNceD IoT スマートチェックイン for カードロック」にQRコードをかざし、確認すると完了となります。
ただ、お客様から収集しなければいけない情報は全国統一ではなく、各自治体で異なります。
お客様のお名前とご住所、職業の他に前泊地後泊地が必要だったり、手書きのサインが必要だったり。そのため、「AdvaNceD IoT スマートチェックイン シリーズ」では、旅館業法、特区民泊、民泊新法に合致させるため、必要とされる入力項目は総て組み込んでおき、導入された宿泊施設様は、設定画面で必要な情報項目だけをセレクトすれば良いようにしています。
ありがとうございました。
関連製品
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▼AdvaNceD IoT スマートチェックイン for クラウドスマートロック
▼AdvaNceD IoT スマートチェックイン with キーボックス
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