導入事例インタビュー|レンタカー

「待たせるレンタカー」は、もう古い

瀬戸内エリアで30年、8店舗を支え続けてきた老舗が なぜいま"省人化"に踏み込んだのか。

  • 30年:瀬戸内エリアで事業継続
  • 8店舗:岡山・香川・愛媛全8店舗で活用
  • 多言語:インバウンド対応
店舗に並んだスマートチェックインのKIOSK端末

導入の概要

お客様平成レンタカー株式会社様
インタビューにご協力いただいた方牧 智弘 様(代表取締役)
取材地平成レンタカー株式会社様 本社(岡山県倉敷市)
導入製品スマートチェックイン for レンタカー

岡山県倉敷市・児島駅前。
1992年創業の老舗レンタカー会社、平成レンタカー株式会社様の本社を訪ねた。

代表取締役・牧 智弘様。
その隣には、いまや8店舗に導入された
AdvaNceDスマートチェックインシステムが、静かに動いている。

「ようやく、現場が回り始めました」
― 瀬戸内エリアで30年を歩んできた経営者に
ここまでの道のりを伺った。

平成レンタカー様の30年と瀬戸内の今

岡山・香川・愛媛 ― 瀬戸内3県で8店舗。30年の歩み。

瀬戸内国際芸術祭の会場として世界中から人を集める瀬戸内エリア。 岡山・香川・愛媛の3県で、空港・駅前を中心に8店舗を運営する平成レンタカー様は、観光地のレンタカーニーズを30年支え続けてきた。

だが近年、訪日観光客の急増とともに、現場には新しい課題が押し寄せていた。

岡山・高松・松山の空港店(スマートチェックインシステム設置状況)
空港・駅前を中心に瀬戸内3県の主要交通拠点に立地。観光客の最初の足になる存在。

インタビュアー

牧様、本日はお時間いただきありがとうございます。

牧 様

こちらこそ、わざわざ岡山までお越しいただいて。

インタビュアー

平成レンタカー様は、1992年創業ということですよね。

牧 様

はい、ちょうど30年を超えたところです。岡山・香川・愛媛の瀬戸内3県で、8店舗を運営しています。

インタビュアー

社長として、現場の課題はどのように見えていましたか?

牧 様

経営側から見ると、現場の困りごと、お客様の声、新サービスの導入判断まで、すべてがつながっていました。受付業務をどう標準化するかが大きなテーマでした。

インタビュアー

やっぱり、観光のお客様が多い印象ですか?

牧 様

多いですね。瀬戸内国際芸術祭の年は本当にすごいですし、最近は通常年でも訪日観光のお客様がぐんぐん増えています。

空港店なんかは、特にそうです。フライトや高速船を降りた瞬間、まっすぐうちに来てくださる方が本当に多い。

インタビュアー

ありがたい一方で、現場は大変だったのでは?

牧 様

……本当にそうなんです。

立ちはだかる壁①「受付スタッフが採用できない」

スポット採用では絶対に務まらない業務。

レンタカー業の課題、と聞いて多くの人が思い浮かべるのは「車両管理」かもしれない。 だが牧様が真っ先に挙げたのは別のテーマだった。「受付スタッフが、本当に採用できないんです」。

立地や規模を問わず、業界全体に広がる構造的な人材問題が、そこにある。

受付カウンター業務イメージ
レンタカーの受付業務は、書類チェック・接客・事務・コミュニケーション能力をすべて求められる総合職に近い。

インタビュアー

まず、現場のどこが一番大変だったんですか?

牧 様

受付スタッフの採用です。これが本当に難しい。

インタビュアー

…というと?

牧 様

レンタカーの受付って、見た目以上に求められるスキルが多いんですよ。

インタビュアー

一見、基本業務に見えますが…

牧 様

そうなんですが、書類の不備一つでお客様にご迷惑をかけてしまう。だから経験と理解の両方が必要で、スポット採用のアルバイトでは絶対に務まらない。

インタビュアー

ガッツリ働ける、ベテランのレギュラースタッフが要る。

牧 様

はい。週4〜5日、安定して入れて、業務をきちんと理解して、書類チェックでミスせず、接客もできて、コミュニケーション能力も高い。

そんな人材が、いまの日本で果たしてどれくらい採れますか?

インタビュアー

…厳しい現実ですね。

牧 様

これは私たちだけの悩みじゃないんです。同業の方とお話しすると、皆さん同じことを言う。

特にリゾート地や地方は深刻です。そもそも人がいないところで採用しようとしているんですから。

スポット採用では無理。 書類も接客も事務もぜんぶできる人じゃないと務まらないんです。

― 牧 智弘 様(代表取締役)

立ちはだかる壁②「お客様が一気に来る瞬間」

空港店、便が着いた直後の修羅場。

仮にスタッフが採用できたとして、もう一つの壁が待ち構えている。「ピーク時間の集中」だ。 飛行機やフェリーで一気に到着する観光客に対し、レンタカーの受付業務は1組あたりにじっくり時間がかかる構造になっている。

「お客様には申し訳ないけど、お待たせするのが当たり前になっていました」。

ピーク時の混雑イメージ
飛行機の到着便があった瞬間、5組10組と一気に並ぶ。受付2人体制では、後列は1時間待ちもザラだった。

インタビュアー

観光地ならではの難しさもあると聞きますが。

牧 様

そこ、すごく大事なポイントです。飛行機やフェリーって、お客様が一気に来るんですよ。

インタビュアー

1便で何十人と。

牧 様

ええ。空港店だと、到着便があった瞬間に5組、10組と一気に並ぶ。

インタビュアー

受付スタッフは…

牧 様

多くて2人です。店舗によっては1人体制のこともある。

インタビュアー

1組あたりどれくらいかかるんですか?

牧 様

丁寧にやると20〜30分はかかります。後ろの方は1時間待ちも普通でした。

インタビュアー

その30分、何にそれだけ時間がかかるんですか?

牧 様

ざっくり言うと、これだけあるんです。

インタビュアー

保険の説明が一番時間かかるんですね。

牧 様

そうなんです。特に「営業補償料金(NOC)」の話。

インタビュアー

NOC、というと?

牧 様

これがレンタカー業界で一番揉めるところでして。お客様が事故を起こすと、修理の間うちの車が貸し出せなくなる。その営業損失を補償していただく料金、それがNOCです。自走できれば2万円、できなければ5万円が標準です。

インタビュアー

え、免責補償とは別なんですか?

牧 様

別なんです。ここを混同されているお客様が本当に多い。

「免責に入ってるから大丈夫だと思ってた」って言われる方が、本当に毎週いらっしゃいます。

インタビュアー

で、揉める。

牧 様

揉めます。Googleレビューに悪口を書かれることもあります。

だから私たちは、NOC補償オプション(1日1,100円〜程度)に入っていただきたい。そのためには、事前にきちんと理解してもらう必要がある。

これを口頭で漏れなく説明するのが、本当に大変なんです。

「免責に入ってるから大丈夫」 ― この勘違いで揉めるお客様が、本当に毎週いらっしゃるんです。

― 牧 智弘 様(代表取締役)

立ちはだかる壁③「インバウンドは"母国語"が必要」

"なんちゃって英語"では、車は渡せない。

訪日観光客の増加は、平成レンタカー様にとって追い風であり、同時に新しい難題でもあった。 ホテルでの接客とは違い、レンタカーには「事前に正確に理解してもらわなければいけない」事項が多すぎる。

利用時間、延長料金、営業時間外返却、ガソリン満タン返し、ETC… 曖昧にできない説明事項を、母国語で正しく届けるには、人間の英語では限界があった。

多言語UI画面イメージ
母国語で表示される画面UI。英語・中国語・韓国語など主要言語を切り替えて、お客様自身のペースで進められる。

インタビュアー

ここ数年、海外のお客様も増えているということでしたが…

牧 様

もう本当に、年々増えています。空港店なんて、日によっては半数以上が海外のお客様、ということもあります。

インタビュアー

言語対応はどうされていたんですか?

牧 様

がんばっていましたよ。スタッフに英語の勉強をしてもらったり、翻訳ツールを使ったり。

でも、正直、限界がありました。

インタビュアー

…というと?

牧 様

ホテルの接客なら、多少の言葉のズレがあっても何とかなるんですよ。チェックインしてもらえれば、後で困ったらフロントに来ていただければ済む。

でもレンタカーは違うんです。

インタビュアー

違いますか。

牧 様

ええ。何時までに返しに来ていただけるか、延長になったら料金はいくらか、営業時間に間に合わなかったらどうするか、ガソリンは満タン返しか、ETCの精算はどうするか。

ぜんぶ、その場で正確に理解してもらわないと、お渡しできないんです。

インタビュアー

後で電話で…というわけにはいかない。

牧 様

まず英語や中国語をしっかり話せるスタッフが電話に出られるか、という現実があります。出られないんですよ、実際は。

それから、お客様の側にも"なんちゃって英語"で説明されることのストレスがあるんです。できれば母国語できちんと理解したい、と思っていらっしゃる方が多い。

インタビュアー

システムが説明する方が、最初から多言語ですもんね。

牧 様

そうなんです。システムが説明する方が、最初から多言語化されているし、説明の漏れもミスもない。

これが、私たちが「AdvaNceDスマートチェックインシステムでやろう」と思った最大の理由でした。

"なんちゃって英語"では、車は渡せない。 お客様も、本当は母国語で理解したいんです。

― 牧 智弘 様(代表取締役)

"レンタカー特化"のチェックインシステムを探して

ホテルで培われた技術を、レンタカーへ。

課題が見えれば、解決策を探す。だが、レンタカー向けに作られたチェックインシステムは、市場にほとんど存在しなかった。 唯一見つけたのが、株式会社デバイスエージェンシーが手がけるAdvaNceDスマートチェックイン for レンタカー。 ホテル業界で培われた省人化チェックイン技術を、レンタカー専用に再設計したシステムだった。

平成レンタカー松山空港店に設置されたクイックチェックイン端末
松山空港店に設置されたクイックチェックイン端末。問題は「レンタカーに最適化されているか」だった。

インタビュアー

では、デバイスエージェンシーのチェックインシステムとはどうやって出会ったんですか?

牧 様

とにかく、いろいろ探したんです。「レンタカー向けの省人化チェックインシステム」って。

インタビュアー

ありました?

牧 様

ほとんど無かったんです。

インタビュアー

…やはり。

牧 様

ホテル向けのシステムはたくさんあるんですよ。でも、レンタカー特化で作られているものとなると、本当に少ない。

インタビュアー

そこで見つけたのが…

牧 様

デバイスエージェンシーさんのAdvaNceDスマートチェックイン for レンタカーでした。

話を聞いてみて、ハッとしたんです。

インタビュアー

何にハッとされたんですか?

牧 様

ホテル業界で培ってきた省人化チェックインの技術ベースをしっかり持った上で、それをレンタカー向けに作り変えているんですよ。

インタビュアー

つまり、ゼロからではなく、しっかりした土台の上に作られている。

牧 様

そう。これは大きいんです。チェックインの核は、もう何年もホテルで磨かれている技術なんですよ。その安心感がありました。

現場として見ても、UIや動線が「分かってる」作りなんですよね。実際に手を動かして触ってみても、迷うところが少ない。

翌日に反映される開発スピードと柔軟性

「一緒に作っている」感覚に近いカスタマイズ対応。

既製品ではなく、自社の業務に合った形へ。 「やりたいこと」をデバイスエージェンシーに伝えたところ、想定を超える応答が返ってきた。 「翌日には改修が反映される」― そのスピード感に、平成レンタカー様は驚かされる。

受付端末の運用シーン
店舗の受付に並ぶクイックチェックイン端末。お客様の業務フローに合わせて、現場の声から細部までカスタマイズされた。

インタビュアー

導入時のカスタマイズは、どんな感じでした?

牧 様

こちらが「こうしたい」と言ったことを、ほぼ全部実現してくれました。

インタビュアー

普通、こういうシステムって「うちはこの機能しかありません」となりがちですけど…

牧 様

そうそう。だから本当にありがたかった。自分たちがやりたかった業務の形に、システムを寄せてくれたんです。

インタビュアー

開発スピードはどうでしたか?

牧 様

これがびっくりするくらい早いんですよ。

インタビュアー

…というと?

牧 様

こっちが「ここをこうしたい」と言うと、翌日にはもう反映されている。

インタビュアー

翌日に。

牧 様

はい。これにはびっくりしました。さすが、開発を自社でやっている会社は違うな、と。

一般的なシステムベンダーだと、要望を上げても「次回のリリースで検討します」って何ヶ月も先になることが多いじゃないですか。

インタビュアー

そうですね。それが翌日反映、というのは。

牧 様

もう感覚が全然違いました。「一緒に作っている」感覚に近い。

インタビュアー

スマホでの事前チェックインの仕組みも入れられたんですよね。

牧 様

はい、あれも非常によくできているんです。お客様が空港やフェリーで移動している間に、スマホでチェックインの大部分を済ませてもらえる。

これを店舗の受付端末と組み合わせると、店舗での所要時間が本当に短くなります。

翌日には改修が反映される。あのスピード感には、正直びっくりしました。

― 牧 智弘 様(代表取締役)

全店設置そして見えた次の景色

「対面接客より、画面の方がストレスがない」というお客様の声。

カスタマイズが完了し、平成レンタカー様の8店舗にAdvaNceDスマートチェックインシステムが設置された。 運用開始後、現場ではどんな変化が起きたのか。そして、見えてきた「次の景色」とは。

訪日のお客様が操作するシーン
母国語を選んで、自分のペースで進められる。「対面接客より画面の方が気が楽」と仰る訪日客が想像以上に多い。

インタビュアー

全店に設置されたんですよね。

牧 様

はい、おかげさまで8店舗に入りました。

インタビュアー

運用は順調ですか?

牧 様

本当に問題なく稼働しています。お客様の満足度も高くて、現場のスタッフも本当に楽になった。

インタビュアー

何が一番変わりましたか?

牧 様

待ち時間ですね。特に空港店。便が着いた後の混雑が、見違えるように違うんです。

インタビュアー

海外のお客様の反応は?

牧 様

これがすごくいいんです。画面で母国語を選んで、自分のペースで進められるから、安心感がぜんぜん違うらしくて。

「日本語で対面接客されるよりも、画面で自分のペースで進められる方がストレスがない」と仰る方が、想像以上に多いんです。

インタビュアー

業務効率化の余地は、まだあると感じられますか?

牧 様

まだあります。1台体制の店舗もあるので、2台目を入れたらピーク時の待ち時間がもっと縮まるはず。

だから、追加導入を検討中です。

スタッフのほうも、説明の手間が大幅に減ったぶん、本当に必要な「困っているお客様への声かけ」に集中できるようになった。これも大きな変化です。

「対面接客より、画面で自分のペースで進める方がストレスがない」 と仰る海外のお客様が、想像以上に多いんです。

― 牧 智弘 様(代表取締役)

"待たせない"が新しい差別化になる

車種・料金・キャンペーンの先にある、新しい競争軸。

インバウンドはこれからさらに増える。観光地のレンタカー需要も、同じく拡大していく。 その中で、平成レンタカー様が見据えているのは、「待たせないこと」が新しい競争軸になる未来だった。

インタビュアー

最後に、これからの展望を聞かせてください。

牧 様

インバウンドは間違いなく、もっと増えると思います。

その中で私たちが期待しているのが、「待ち時間が短い」「事前準備でスムーズに借りられる」ことが、口コミに反映されていくことです。

インタビュアー

口コミレビュー、ですね。

牧 様

はい。海外のお客様って、Googleマップとかトリップアドバイザーとか、本当によく見て選ばれます。

そこで「待ち時間がほぼゼロでスムーズだった」「自分の言語で安心して借りられた」と書いていただけたら、それがそのまま次のお客様の予約につながる。

インタビュアー

待ち時間が、差別化の中心になる。

牧 様

そうなんです。レンタカー業界は、これまで「車種」「料金」「キャンペーン」で競争してきましたが、これからは違うと思うんですよ。

「借りるまでの時間が短い」「ストレスがない」。ここが、お客様にとっての本当の価値になる。

現場でお客様の反応を見ていても、それは確かに感じます。「ここ、待たなくていいんだ」と仰って、また次回も選んでくださる方が増えてきている。

インタビュアー

そこに、 AdvaNceDスマートチェックインシステム が効いている。

牧 様

はい。だから私たちは、これからも積極的に活用していきます。売上にも、ちゃんと跳ねてくると確信しています。

インタビュアー

ありがとうございました。

牧 様

こちらこそ。岡山でも、いつでもお待ちしています。

レンタカー業界は、これまで「車種」「料金」「キャンペーン」で競争してきた。 これからは「借りるまでの時間の短さ」が、新しい差別化になる。

― 牧 智弘 様(代表取締役)

この事例で使われている製品

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